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2021-02-01

Yumiの課外授業【英雄マウイ③】

鬼は外👹 福は内

明日は節分です。2月2日が節分になるのは124年ぶりだそうです。鬼はコロナでしょうかね。

見えない敵に向かって豆を思いっきり投げつけてやりましょう。

そして恵方巻。今年の恵方(縁起の良い方角)は南南東です。地方によって、それぞれ節分の風習もあるようですね。

昔から伝えられてきたこと、少しずつ現代風になっているところもありますが、日本の文化もハワイの神話が

口承で伝えられてきたことに似ていますね。

 

《ココナッツアイランドの話》


昔のハワイアンはカヌーで島々を移動していましたが、途中で嵐に遭うなど一苦労でした。

ある時マウイは閃きました。島をひと続きにすれば移動が楽になる!

そこで、力自慢の男たちを集めるとカヌーに乗り込み魔法の釣り針をマウイ島の先端に引っ掛けました。

そして力自慢の男たちに『このままハワイ島まで島を引っ張っていこう。ただし、絶対に後ろを振り返っていけない。

釣針の魔法が解けてしまうからね。』と言いました。

男たちはゆっくりゆっくりとカヌーを漕ぎハワイ島に向かいました。そしてあと少しで着くという時に1人の男が後ろを振り返ってしまったのです。

のとたん釣針の魔法が解け、引っ張って来たマウイ島はあっという間に元の場所に戻って行ってしまいました。

その時に釣り針が引っ掛かっていたマウイ島の先端の一部がヒロ湾に残され、それがココナッツアイランド※7なのです。

※7ココナッツアイランド ハワイ語でMokuola(モクオラ)癒しの島 ヒロ ハワイアンホテルの裏から橋で繋がった歩いて1周5分ほどの小さな島。 有名な曲、Hilo Hula の3番でも♪Mokuola は海に突き出て…♪と歌っていますよ(^.^)

《凧あげを発明した話》

ラアマオマオという風の女神は聖なるイプ(風が出てくるひょうたん)の世話をしていました。

ハワイでは風にそれぞれ名前(※8)がついています。その風の名前のチャントを唱えることで風を自由自在に操る事ができるのです。

ラアマオマオの息子パカアも母に教えられ、風を使い分けることができるようになりました。

ある時マウイは、ふと思いついて大きな凧を作りました。しかし大きな凧はなかなか上がりません。

そこでマウイは大きな凧を持ってパカアのところへやってきました。

パカアはイプの風は凧あげには向かない。と言いましたが、マウイはパカアの言葉を聞きませんでした。

そしてイプから風を出すと、その風はマウイの大きな凧は面白いほど高く上がりました。楽しくなってマウイは

もっともっと強い風を呼び出し、風は大きな嵐となり、家もタロイモ畑も何もかも吹き飛ばしてしまいました。

もうこの風を止めることができず、ハワイが丸ごと吹き飛ばされそうになった時、ラアマオマオがやってきて

呪文を唱え風は収まりました。

マウイは深く反省し、それからは小さな凧を上げることにしました。小さな凧は普通の風でも充分に上がります。

マウイの凧の上がり具合で、人々は天気が分かるようになり、畑仕事や漁の役立てることができるようになりました。

マウイの母ヒナも、マウイの凧を見て、良く晴れた風の吹く日には安心してタパを乾かすことができたそうです。

風のひょうたん?

イプという楽器です。 ウ テ ウ テテ~と叩きます。

こちらはイプヘケ。2つのひょうたんを繋げています。♪Ha’a Hula♪で叩く振りがありますね。 カヒコでは、よくイプヘケを叩きながらのチャントに合わせ踊っていますね。

※8 ハワイの風
Kona(コナ) 『南風』雨を伴うことが多く嵐になることもある。
Moa’e(モアエ) 『貿易風』
Kiu(キウ) 『偏西風』北西から吹く強い風
Naulu(ナーウル) ハワイ島カワイハエに吹く海風
Apa`apa`a(アパアパア)ハワイ島コハラに吹く北風 NauluとApa`apa`aは♪He Aloha No O Honolulu♪に出てきますよ。

まだまだ・・・・あります。
雨にも
Kanilehua(♪Hilo Hula♪に出てきますよ。レフアの花を落とすぐらいに激しく降る雨です)、
Kuahine(虹の女神「カハラオプナ」の伝説で、娘カハラオプナの死を悲しんで雨になった母の名前)がついています。
また機会があれば風や雨の紹介をしていきます。

 

英雄マウイ、ここではハワイに伝わる伝説を紹介しましたが、マウイはハワイだけではなくポリネシアの他の地域でも英雄として語られています。

ハワイの伝説と同じであったり、モアナに出てくるマウイと同じだったり似ていたり。

今回紹介してきた数々の偉業、またハワイ以外のポリネシア各地に伝わる偉業、そして映画モアナの中でも、

人間の為に人間に喜んでもらうためにというのがマウイなのですね

映画モアナのマウイとイメージが違いますよね(笑)

 

それから、映画の冒頭でタラおばあちゃんが島の子供たちを集めて昔話をしているシーンがあります

ハワイでも同じようにおばあちゃんから子供たちに伝えられ、文字を持たなかったハワイアンに神話が伝えられてきたそうです。

典型的なハワイアンミュージックでは必ず歌の4番もしくは5番にHaina ia mai ana ka puanaと歌われています。

この歌は語り継がれる…という意味です。それは文字を持たなかったその時の名残です。

カプアケアにおばあちゃんはいませんが、これからもハワイの神話・伝説をお伝えしていきますので、お楽しみに

 

2021.2.1

 

【後記】

マウイの事を最初に知ったのは、やはりクムからでした。

ワイアナエにあるクムのスタジオに行く途中、車の中でハワイの成り立ちを教えて貰いました。
スタジオまでは、約1時間近くのドライブ。

『由美はハワイの成り立ちを知っているか?マウイの事は知っているか?』と聞かれ、
ハワイは火山が爆発して、地学変動で…な〜んてなんとも味気ない回答に、クムは大笑い

イヤイヤ、神話のことと。今なら恥ずかしくて、穴が有ったら入りたいぐらいです。

そして、クムが、マウイという半神半人がいて…から始まり、説明してくれました。

でも、私の英語力も心許ない上に、マウイはマウイ島の事だと勘違いして、マウイ島は半神半人なの?
半神半島ではなくて…❓
アァ~、確かにマウイ島の形は人の顔になってるとマウイ島の形を変なところで思い出して、変に納得したり…
でも、でも、頭の中は❓❓❓がいっぱい。

マウイ島が空を持ち上げた…❓どうやって❓ マウイ島が太陽と交渉した…❓ マウイ島は喋れるんだ更に、マウイ島がマウイ島を釣って、ハワイ島まで連れて来ようとした…❓とここまできてはもう、なんとも頭の中では、訳の分からない事になってきて、ずっと黙ったまま、クムの話を聞きながら、この❓❓❓を、クムの話からどう繋げていけばいいのだろうと頭の中はフル回転。

そんな私に気付いたクムが『由美、ここまでの話は理解出来た?』と聞いてくれたので、ここぞとばかりに、
マウイてマウイ島の事なの?て恐る恐るきいたら、ここでもクムは大笑い

で、再度マウイの説明をして貰い、ようやく納得

と、言っても私の英語力…全てを理解できた訳ではないですよ。
3分の2ぐらいでした(イエイエ、見栄を張ってしまいました。半分ぐらいです😅)

頭をフル回転している間にワイアナエのスタジオに到着。

そこでハタッと思い出しました。これからレッスンだったと…

レッスン前はまだこの笑顔で…

今のカプアケアのクム ポハイがまだ10代で、一緒にレッスンを。後に、Merrie Monarchに出たメンバー5人も。
まぁ、そのレッスンのなんとハードな事ベーシックから始まって、
プイリ、イプ、ウリウリもありの約3時間のみっちりレッスン。

先程のマウイの話で頭は疲れきっていて、そこでこのレッスン。頭も身体もヘロヘロに。

クムからは『由美、違う』と何度も怒られるし、その度に『違うのは分かってるでも出来ないの』と言い続け、
またクムは大笑い

クムのワイアナエのスタジオ。レッスン後みんなで。

レッスン後、クムにホテルまで送って貰ったのだけど、あまりの私の疲れ切ったヘロヘロぶりを見て、
途中、クムが、『由美、すき焼きを食べて帰ろう。』と。ご馳走して貰いました

その後、ホテルに戻った私は着替えもせずにそのままベッドに倒れ込んで、朝まで爆睡でした。本当は失神していたのかも

そんなクムとのエピソードがいっぱい
これまでHPにアップする為に、マウイや、女神達と向き合っていく中で、
クムが教えてくれた神話の数々。そのやりとりの1つ1つをとても懐かしく、でも寂しく思い出します。

 

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