Yumiの課外授業【ハワイの女神6 Pele①】
ALOHA
横浜校の皆さ~ん、ちょうど1年前の今日11月10日はホイケでしたね。もう1年経つのですね~。
まさか、こんなことになるなんて
『新しい生活様式』なんていう言葉も使われなくなったくらい、マスクも消毒もソーシャルディスタンスも
普通のことになってきました。
気を抜くことなく、これからも対策しながらフラを楽しんでいきましょうね
さて、いよいよあの女神が登場ですよ。
ペレ・・・。ハワイ神話で最も有名な女神と言えるでしょう。
火の女神、火山の女神で、イケメン好きで気性が激しく、衝動的に怒ると何でも燃やしてしまう
そんなイメージがありますが、ハワイアンにとってペレはどのような存在なのでしょう。
ではまずは、ペレの家族から見ていきましょう。
ペレの母は地母神ハウメアと言われています。
ハウメアは安産・多産の女神ともいわれ、またハワイの創世神話に登場する女神パパ(ハワイの島々を産んだ女神)と
同一人物ともいわれています。
ハウメア自身も多産で、ペレの兄弟は5人、姉妹は8人という説もあります。
普通の出産ではなく、いろいろな体の部分から分娩しています。
ペレはハウメアの脚から、長兄カモホアリイは頭のてっぺんから、長姉ナマカオカハイは胸から生まれました。
ペレの家族はカヒキ(タヒチ)に住んでいましたが、ハワイへ移住することになりました。
一説には、ペレが姉ナマカオカハイの夫を誘惑したのが原因だとも。
ナマカオカハイ(長姉)は海の女神・水の女神で、ペレとは仲が悪く姉妹喧嘩が絶えませんでした。火と水は相性が悪いのです。
火は水に消されるので、ペレはいつも負けてしまうのでした。 この段階ではペレはまだ女神ではなかったようです。
なので、海の女神、水の女神のナマカオカハイ(長姉)に勝てなかったのでしょうかね。
サメの神、サメの王である長兄カモホアリイは面倒見がよく、ペレが尊敬する兄でした。
カヒキ(タヒチ)を旅立つ時もカモホアリイがカヌーを先導してくれました。
昔ハワイアンがカヌーで漁に出かけたとき、霧が出て帰る航路がわからなくなって困っていました。
そこへカモホアリイが現れ、尾びれを振りました。カヌーのリーダーがカヴァというお酒を捧げると家まで
先導してくれたという伝説もあります。
そしてペレの姉妹の中でも最も有名なのはヒイアカでしょうか。
カヒキを旅立つときに、母ハウメアの掌から生まれた卵を父から渡されたペレは体温で温め、
航海の途中で孵化したのがヒイアカでした。
ペレの胸に抱かれていたので『ヒイアカ イ カ ポリ オ ペレ』というのがヒイアカの名前です。
ペレの胸に抱かれて漂流するヒイアカという意味です。
自分の胸で卵から孵化したヒイアカは卵からかえったヒナのようにペレにとって可愛くて、
ヒイアカもまたペレを尊敬し、ペレに従順な妹でした。
※ペレの兄弟姉妹についても諸説あります。
フラの女神ラカもペレの妹だという説やラカはペレの妹のカポと同一だとか・・・
(ラカについては女神シリーズ1で見てくださいね)
《ペレの旅》
姉ナマカオカハイにカヒキを追い出されたペレは安住の地を求めて、旅に出ることになりました。
兄カモホアリイの先導で、卵を無目に抱いたペレは、まずはニイハウ島に着きました。
永遠の炎を燃やすための穴を掘りましたが、海水が湧き出てきてしまいました。
そこで次はカウアイ島に。しかしここでも穴を掘ると海水が・・・。
オアフ島、モロカイ島、カホオラヴェ島、マウイ島と、どこに行っても海水が出てしまうのでした。
それは、 姉ナマカオカハイがペレを邪魔していたのでした。
今もハワイには巨大な穴があちこちに残っています。(オアフ島のダイヤモンドヘッド、パンチボウルの丘や
マウイ島のハレアカラ火山の火口)
この旅の途中でもナマカオカハイと喧嘩になり、マウイ島ハナでついにペレはナマカオカハイに殺されてしまいました。
カイヴィオペレの丘はペレの遺体の後が残っていると言われています。カイヴィオペレとはハワイ語でペレの骨という意味です。
姉に殺され肉体から放たれたペレは女神となり、執拗に追いかけてくる姉を漸くかわし、
ペレは、まずハレアカラーに鎮座しました。しかし、ハレアカラーは、ペレが自身を温め続けるには巨大でありすぎたのです。
そこでペレは、家族を集め、ハワイ諸島の東の端であるハワイ島のキラウエアに移動しました。これが最後のチャンスだと。
ペレはその地でエレパイオという森の小鳥のさえずりを聞いて、吉兆を感じました。
予感の通り、キラウエアは、ペレにとって理想的な大きさと場所だったのです。
長い旅の末、ついに安住の地にたどり着きました。それがハワイ島キラウエア火山のハレマウマウ火口で、
今でもペレが住んでいると信じられています。
殺されたことでようやく女神になったのですね。怖ッ! (続く…)